2023/05/03
SEO対策を行う中で「Googleのアルゴリズム」という言葉を耳にする機会が多いかと思います。
Googleアルゴリズムとは「Google検索エンジンアルゴリズム」といい、特定のキーワードに対してGoogleが検索順位を決めるためのルールを指します。
Googleは検索画面に出てくる情報をより精度の高いものにするため日々アルゴリズムを更新しています。
「Googleのアルゴリズムは具体的にどんな内容?」「いつ更新される?」「Googleアルゴリズムに沿ったSEO対策とは?」
など、Googleアルゴリズムに対していまいちよく分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Googleアルゴリズムの仕組みから最新のアップデート情報、アルゴリズムに沿ったSEO対策方法まで初心者の方でも分かりやすくご紹介していきます。
目次
Googleアルゴリズムとは、Web上にある全ての情報(Webページ)の中から、ユーザーに求められている情報を精度高く届けることを目的に、Googleが検索画面で表示される順位を決めるために設けたルール・仕組みのことをいいます。
Googleは検索されたキーワードに対して、ユーザーが最も知りたい内容を正確に届けるために、Googleアルゴリズムを使ってWebページを評価しています。
Googleのアルゴリズムは、ユーザーを第一に考え、検索画面をより良いものにするために構成されたもので、現在ではYahoo!もこのアルゴリズムを採用しており、上位表示を狙うためには、この分野に注目することが重要になってきています。
Googleで特定のキーワードを検索した際に、さまざまなWebサイトが順に検索画面に表示されます。それらは全てGoogleのアルゴリズムによってサイトを評価し順位化しています。
では、どのようにGoogleのアルゴリズムは順位を決めているのでしょうか。
Googleのアルゴリズムは200以上の項目の判断基準があると言われており、それらの項目をより満たしたコンテンツから順に上位を獲得していきます。
上位表示を目指すためにはGoogleのアルゴリズムの評価項目を満たす必要がありますが、正確にはGoogleアルゴリズムの内容や詳細は公式的に公開されていません。
主に以下の理由から、Googleは公開しないと述べています。
“The algorithm is a business secret. Revealing it would give an edge to the competition.”
アルゴリズムは企業秘密だ。企業秘密を明かすことは競合他社を優位に立たせることになる。
“Revealing the algorithm would be an invite to all spammers in the world, resulting in a vastly inferior web.”
アルゴリズムの公開は、世界中のスパマー(スパム)への招待状となり、結果としてWeb界の著しい劣化を招く。
Web上で見かけるGoogleアルゴリズムの内容は、第三者で考察された内容になります。
このことから、200以上もあるアルゴリズムを対策することは不可能になりますが、過去のGoogleアルゴリズムのアップデートなどをもとにGoogleアルゴリズムの中でも押さえておきたい重要な要素がありますので順にご紹介します。
Googleの過去のアップデートから考察できる要素の中で重要なものを5つご紹介します。
まず押さえておきたいのが検索意図の把握です。Googleアルゴリズムはユーザーの検索意図から検索されがちなキーワードを分析していきます。検索されたキーワードに対してユーザーはどのような情報を知りたがっているのか、目的や検索者の地域・場所によっても検索意図のズレがあるため、より高度なレベルで検索意図の把握を行っています。
また、「フレッシュネスアルゴリズム」といい、より新鮮な新しい情報をユーザーに届けることを目的としたアルゴリズムが重要視されています。このアルゴリズムでは、例えば「今日の天気」「選挙の当選状況」「野球の結果」などより最新の情報を迅速に届けるために用いられています。
検索意図が把握できたらその検索意図に沿って検索されたキーワードに関連性のあるコンテンツをWeb上から見つけ出し、キーワードがWebページ内でどのように使用されているかをGoogleアルゴリズムでは判断していきます。
その際に重要なのが、「タイトル」「見出し」「Hタグ」「本文」です。これらの場所にキーワードがどのように使われているかをGoogleは分析しています。ただ闇雲にキーワードを多く含んだWebページが評価されるというわけではなく、キーワードに対して求められている情報を精度高く網羅され、ユーザーにとって価値のあるコンテンツになっているかが重要になります。
Googleはコンテンツの質を大切にしています。
Web上にある膨大なコンテンツの中から「ユーザーにとって最も役にたつ情報を網羅したサイト」をGoogleは優先的に評価しています。
そしてより専門性・独自性・信憑性の高いものであるかを分析し関連する記事の中からさらに厳選されていきます。
「コンテンツの品質」を判断する基準は色々ありますが主に以下の内容を含んでいるものを指します。
・対策キーワードがタイトルや見出しに適切に含まれているか
・検索意図を満たしたコンテンツ作成か
・質の良いリンク対策が行われているか
・最新の情報であるか(情報は古くないか)
・オリジナリティが高くユーザーエクスペリエンスがあるか
ユーザビリティ=「検索ユーザーの使いやすさ」です。Googleアルゴリズムはユーザーにとって使いやすいかを大きく評価しています。
使いやすさとは、主に以下のことを指します。
・様々な端末に対応している
・どのブラウザで開いても正常に表示される
・検索表示速度がスピーディーである
ユーザーは、パソコン、スマホ、タブレットなど、様々な端末で検索を行います。スマホで検索した際にモバイルでは表示されない・非対応になっているとユーザーとしては「使いにくい」サイトになってしまいます。どの端末を使用しても正常に正しく表示されているかがユーザビリティに影響します。
ブラウザについても同じことがいえます。
Googleを検索する際、「Google Chrome」を使って検索するユーザーもいれば、iPhoneの「Safari」を使って検索するユーザーがいたりと、使うブラウザも状況によって様々です。
ユーザーがどのブラウザを使って開いても正しくサイトが表示されるよう対策することが求められます。
また、Webページの表示速度をスピーディーにしてあげることもユーザビリティには大切です。ネット環境によっては表示速度が強弱してしまうのは仕方ありませんが、ネット環境が良好な時には迅速に表示されるよう工夫を行いましょう。
Googleは同じキーワードで検索しても検索するユーザーによって表示するWebページを調節しています。AIによって、そのユーザーが今いる場所や過去の検索履歴からその人に必要と思われる情報を選抜され表示されるようになっています。
例えば、「コンビニ」と検索すれば、ユーザーのいる場所から一番近いコンビニが表示されたり、飲食店を検索する際にもユーザーが東京に住んでいるか、大阪に住んでいるかによって検索結果が変わってきます。
Googleは、Googleを使用するユーザー誰もが便利に利用でき、正確な情報を提供するために日々アップデートを行っています。
また、このアップデートはGoogleが唯一アルゴリズムの一部を紹介しており、このアップデートからアルゴリズムの一部を公式的に把握することができます。
200以上の項目があるGoogleのアルゴリズムは1日に平均6回・年間で2,000回のアップデートが行われています。定期的に行われているGoogleのアップデートですが、特に変動が大きいものを「コアアップデート」といいます。ここでは、過去に行われた主要なアップデートをご紹介します。
パンダアップデートとは2011年に行われたアップデートで、「コンテンツの品質」を目的に行われたアップデートです。
従来は、Webページを大量に作成すれば上位表示が狙えたりと記事の大量生産が検索結果画面上で有利に働くことが多かったのですが、それでは情報の正誤が生まれたり、コピペで作成した重複コンテンツが増えるためユーザーにとって価値のない情報が飛び交っていました。
そこで、中身のない質の悪いコンテンツを順位から外すようにしたのです。ただ大量にWebページを作成すれば上位が狙えるというわけではなく、Webページごとの「コンテンツの質」にフォーカスしたアルゴリズムを取り入れるようになりました。
ペンギンアップデートは、2012年から始まり以後数回にわけて行われたアップデートです。
アップデートの目的は、「リンク」に関するものです。
よくSEO対策などで「被リンク」という言葉を聞くと思いますが、従来は「ペイリンク」といいお金を払ってもらう被リンクやスパムなどによる不正の被リンクでも評価の対象になっていました。
「被リンク」の元々の考え方は、「論文の引用」からきており、「論文は引用されるほど優れた論文である」という考え方をGoogleが取り入れ、Webサイトも同様に「紹介される(被リンクが多いほど)サイトほど質の良いコンテンツである」という評価から中身が伴っていなくても検索上位に上がるように評価されていました。
しかし、お金を払って不正に被リンクを獲得しているサイトや自作自営で被リンクを獲得するなどただ被リンクを増やせばいいというわけでなく、良質でない被リンクはペナルティを受けるようアップデートを行ったのが「ペンギンアップデート」です。
以後、質の悪い被リンクに関しては検索順位から劇的に落ちるなどのペナルティが科されるため注意が必要です。
被リンクに関しての詳しい記事はこちら:
モバイルフレンドリーは2015〜2016年にかけて行われたアップデートで、目的は「スマホ対応」に関したアップデートです。パソコンよりスマホ(モバイル)から検索する人が増えたことからスマホにも対応したWebサイトを優先的に評価するようになりました。
以後、Googleは「モバイル端末にも対応したWebサイトであるか」「フォントサイズやボタン、ページの表示速度に問題はないか」などモバイル版での正常な表示がされているかを検索順位の評価の対象にしています。
健康アップデートとは、2017年に行われたアップデートで「ヘルスケアアップデート」とも呼ばれ日本限定で実施されたアップデートです。このアップデートは「健康などの専門的なことは国やその分野に精通した専門家の情報が行き渡るよう検索順位を改善する」ことを目的に実施されました。
従来はどんな話題でもWebページの質がよければ誰が書いた記事でも検索上位に表示されていました。そうなると、健康や医療など専門家の知識が必要な分野で、根拠のない記事が上位表示されてしまっては誤った情報が行き渡ってしまうため、健康に関わることやお金や法律など生活に大きく関係することは、国や専門家のWebサイトが検索画面で表示されるようになっています。
例えば、「がん 治療」と検索すると上位ページは医療機関のサイトが表示され、一般のWebサイトやブログなどは表示されていないことがわかります。
アップデートが行われると、検索順位の判断基準が変わるため、検索順位が大幅に入れ替わることがあります。小さなアップデートの場合は大幅に検索順位が変動することはありませんが、コアアップデートなどの大きな更新が行われた場合はその後1週間前後で順位が入れ替わることがあります。
まずは、アップデートの内容を把握・理解しましょう。変動された順位を見ながら、どの点が変動されたかを上位記事を見ながら観察していきます。競合調査を行った上で、自サイトの記事を見直し対策を行うことが大切です。
コアアップデートなど大きなアップデートの場合、Googleが公式的に内容を公開している場合があります。その場合は、公式情報を確認した上で対策を行いましょう。
Googleで大きくアップデートが行われる「コアアップデート」は実施される前にGoogleから事前アナウンスがあります。
主なアナウンス方法はGoogleの「公式Twitter」で公開されています。GoogleのTwitterでは、アップデートの告知だけでなく、アップデートの時期や詳細なども投稿されるので、事前に押さえておきたい方はぜひ活用してみてください。
ただ、コアアップデートの通知はアップデート直前に行われることが多く、通知された時点で対策を行ってもアップデートまでに間に合わない場合が多いため注意が必要です。
E-A-Tとは、「Expertise(専門性)、Authority(権威性)、Trustworthiness(信頼性)」の略でユーザーにとって役立つ有益なコンテンツ作成を行う場合に使われる指標(概念)のようなものです。
このE-A-TをカバーしているコンテンツがGoogleから評価されやすい傾向にあります。
大抵は検索意図をカバーし、ユーザーが読みやすい記事作成を行えば大きく順位が下がることはないですが順位に伸び悩んでいる場合は、これらの要素を取り入れてみてもいいでしょう。
今回はGoogleのアルゴリズムについてご紹介しました。Googleのアルゴリズムを把握することはSEO対策を行う上での原点の考え方になるため、参考になるポイントがたくさんあります。Webサイトがどのように評価され検索順位が決定されているのかを理解できると、SEOの効果も出しやすくなりコンテンツの質が向上されるでしょう。
Googleのアルゴリズムは日々、改善・アップデートされているため日頃から最新の情報に目を向けその都度対策を行うことが重要です。
アルゴリズムをうまく攻略しながら、効果的なSEO対策を行っていきましょう。