2024/04/04
Screaming Frog SEO Spiderは、webサイトの状況をクロールしサイト内のさまざまな情報をまとめて可視化してくれる、SEOにとって非常に便利なツールです。
無料版でもある程度の機能が使えますが、SEO対策に力を入れたい方にとっては有料版の利用をおすすめしています。
本記事では、Screaming Frog SEO Spiderの無料版でできることや、有料でしか使用できない便利な機能などをご紹介します。
目次
Screaming Frog SEO Spiderとは、イギリスのソフトウェア会社が提供しているSEOツールであり、世界中のSEO担当者に広く活用されている便利なツールです。
使用方法は簡単で、調べたいwebサイトのURLを入力してクロール開始するだけで、webサイト内のありとあらゆる情報をクロールしてくれます。
クロールした結果は簡単にcsvとしてダウンロードできるため、サイト分析やSEO対策の戦略立案に非常に役に立つでしょう。
ただし、前述の通り海外製のツールであるため、初心者の方にとっては使い勝手が悪い部分もあるかもしれません。
直感的な操作である程度は理解できますので、本記事で紹介している機能をまずは利用してみましょう。
Screaming Frog SEO Spiderの無料版では、一部の機能に制限がありますが以下のような機能が活用できます。
無料版 | 有料版 | |
metaタグの出力 | 可能 | 可能 |
リンク切れのチェック | 可能 | 可能 |
XMLサイトマップの作成 | 可能 | 可能 |
クロール制限 | 一度に500URLまで | 無制限 |
Googlean Alyticsとの連携 | 不可能 | 可能 |
Googleサーチコンソールとの連携 | 不可能 | 可能 |
PageSpeed Insightsとの連携 | 不可能 | 可能 |
このように、基本的な機能であれば無料版でも利用可能です。
しかし、クロールできるURLに制限があるため、500ページを超えるwebサイトの場合は十分なデータを取得できないでしょう。
また、GoogleサーチコンソールやGoogleAnalyticsといった外部ツールとの連携も、無料版では利用できません。
SEO対策に力を入れたいと考えている方は、なるべく有料版に登録することをお勧めします。
Screaming Frog SEO Spiderの料金プランは1つだけで、年間で259ドル(日本円で約35,000円)となっています。
月額に換算すると3,000円少々ですので、そこまで高価なツールではないでしょう。
有料版で活用できる機能の便利さを考えると、むしろ安いともいえるため、以下で紹介する機能を魅力的に感じた方はぜひ有料版の利用を検討してみてください。
Screaming Frog SEO Spiderではさまざまな機能が搭載されていますが、その中でも特に便利でSEO対策に活用できる機能を7つご紹介します。
これらの機能をSEO対策に活用することで、SEO対策のレベルを一段階引き上げることができるでしょう。
Screaming Frog SEO Spider最大の特徴は「webサイトのSEO状況をクロールしてくれる」という点です。
サイト内のtitleタグやhタグ、descriptionといったmetaタグや、内部リンク音状況、各ページのcanonical設定などのSEO状況を全てクロールしてくれるため、一覧で簡単に確認できます。
ページ単位のSEO状況をチェックできるツールは無料のものも複数存在しますが、サイト内の全部のURLの状況をクロールしてくれるツールは他にはありません。
csvで簡単にダウンロードできるため、フィルターをかけて特定のディレクトリだけをチェックしたり、特定の文字列を含むtitleだけを抜粋して表示するといったことも簡単にできます。
SEO担当者であれば、サイト内のページのSEO状況というものはしっかりと把握しておく必要があるので、一覧で簡単に確認できる機能はとても便利といえるでしょう。
Screaming Frog SEO Spiderでは、クロールした各ページに対してそのページのステータスコードも可視化してくれます。
ステータスコードとは、そのページがwebサーバーと問題なく通信されていて、正常に表示されているかの状態を指します。
正常に表示されている場合は「200」、リダイレクトが発生している場合は「300〜」、エラーで表示されない場合は「404」、サーバーエラーが発生している場合は「500」といった形で数字で表記されます。
200になっているページは問題ないですが、404や500になっているページがあった場合は正常にページが表示されていない証拠なので、確認し対応しましょう。
300〜になっているページはリダイレクトが発生していますが、意図的に設定している場合は問題ありません。
ただし、リダイレクトが複数回発生していたり、リダイレクトされているページが多すぎるとSEO上良くないので解消しましょう。
こういった形で各ページの状態が一覧でわかるため、それぞれの対応もしやすくなるのです。
Screaming Frog SEO Spiderでは、サイト内の内部リンクの状態も全て把握することができます。
どのページからどのページに内部リンクが発生しているのかが、全て分かるためリンクが集まっているページや、逆にリンクが全く集まっていないページなども一眼で確認できます。
重要ページにしっかりと内部リンクが集まっているか、関連性の高いページ同士は内部リンクで繋がっているかを確認し、内部リンク構造も最適化しましょう。
また、サイト内の外部サイトに対する初リンクも確認できます。
外部リンクを設置しているサイトに対して、自分のサイトと親和性が高い場合は、問い合わせなどをし、外部リンク獲得のために動いてみるのも良いでしょう。
関連性の高いサイトからの被リンクは、SEOの評価を向上させる効果が期待できます。
Screaming Frog SEO Spiderは、GoogleサーチコンソールやGoogleAnalyticsとは異なり、自分が所用しているサイトに制限されず使用できるため、競合サイトの状況も確認できます。
自分のサイトとSEO上で競合するサイトのSEO状況を確認し、自分のサイトが劣っている場合は参考にして対策しましょう。
他の代表的なツールであるAhrefsも競合サイトのSEO状況が確認できるため、組み合わせて活用することで競合サイトのSEO状況を把握することができます。
余裕があれば2つ組み合わせて活用してみましょう。
Ahrefsについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
XMLサイトマップとは、サイトの目次のようなもので、検索エンジンのクローラーに対して、正確にサイトをインデックスしてもらうために必須のファイルです。
しかし、大規模サイトの場合に手動で作成するのは非常に困難でしょう。
Screaming Frog SEO Spiderを活用すれば、クロールしたページを自動でXMLサイトマップにしてくれるため、簡単に作成することができます。
作成したXMLサイトマップは、Googleサーチコンソールから送信ができます。
せっかく作成しても送信しないとクローラーにみてもらえないため、忘れずに送信しましょう。
また、通常のXMLサイトマップだけではなく画像に特化したサイトマップも作成可能です。
画像をたくさん利用しているサイトの場合は、画像のサイトマップも作成して送信しましょう。
Screaming Frog SEO Spiderは外部ツールとの互換性もあるため、Googleサーチコンソールと連携することで、各ページの詳細なインデックス状況や表示回数、クリック数なども合わせて確認できます。
自分の所有しているサイト限定の機能になってしまいますが、各ページのインデックス状況を一覧で確認できる非常に便利な機能といえるでしょう。
GoogleAnalyticsとの連携もできるため、各ページのアクセス数や滞在時間なども一覧で確認できます。
いずれのツールとも連携することで、SEO対策がより加速するため、必ず連携してデータを確認してみましょう。
GoogleサーチコンソールやGoogleAnalyticsについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
Screaming Frog SEO Spiderは、PageSpeed Insightsとも連携可能です。
PageSpeed Insightsとは、webページの表示速度を判定してくれるツールであり、これと連携することで各ページの表示速度に関する指標を確認できます。
表示速度の遅いページはSEO上マイナスな影響を与えてしまうため、遅いページのみにフィルターをかけて、表示速度を改善できるような対策を行いましょう。
Screaming Frog SEO Spiderは無料でも十分に活用できますが、基本的には有料版の利用をおすすめします。
どういった方におすすめなのか、具体的に紹介します。
1,000ページを超える大規模サイトの運営者の場合、無料版ではクロール制限が500URLとなっているため、全てのページをクロールすることができません。
特定のディレクトリに絞ってクロールすることもできますが、チェック漏れが発生してしまうため、有料版に登録し全ページをしっかりとクロールすることをおすすめします。
複数ドメインを運営している方も、有料版の登録をおすすめします。
一度に複数サイトをクロールすることはできませんが、クロールした情報をcsvでダウンロードできるため、1つのエクセルにシートを分けてまとめることで、各サイトの状況を比較して見ることができます。
こちらもクロール制限の観点から、十分にサイトをクロールできないため、有料版の登録が必須となるでしょう。
複数のクライアントを担当していて、何サイトも常に確認しないといけない代理店の方にも有料版の登録をおすすめします。
クライアントにSEO状況を報告する際に、500URLしかクロールできない制限があると十分なSEO対策は行えません。
小規模サイトに特化した代理店であれば問題ないですが、ある程度の規模のサイトを担当している場合は有料版の登録が必要不可欠です。
また、外部ツールとの連携も無料版ではできません。
代理店の場合、GoogleサーチコンソールやGoogleAnalyticsの権限が共有されていると思いますので、それらと連携してより高度なSEO対策を行うためにも有料版に登録しましょう。
Screaming Frog SEO Spiderは、サイトのSEO状況がクロールできたり、ステータスコードの確認や内部リンク状況の確認など、SEO対策を行う上で必要不可欠な機能が満載な便利ツールです。
無料版ではクロール制限が存在するため、大規模サイトの運営者や代理店の担当者の方は有料版の登録がおすすめです。
Googleが提供しているツールとの互換性もあるため、自分のサイトを分析する場合はしっかりと連携してSEO対策に活かしていきましょう。